Yurigramming

読書と登山とプログラミングと

ラブライブがきっかけで登山を始めたこと

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ラブライブ

きっかけはラブライブだった。去年の10月頃にふとしたきっかけでラブライブスーパースターを知って、シリーズのアニメを見たり楽曲をよく聴くようになっていった。 もともと引きこもりがちだったわたしは日常のほとんどを会社と自宅の往復だけで過ごし、 それ以外の場所に足を運ぶとなると帰省のときか年末に神社に行くか、それくらいしかなかった。 コロナ禍になってその傾向がますます徹底されることになるのだが、 わたしはほとんど何も不自由することなく毎日を過ごしていた。

ラブライブの舞台は秋葉原で、穂乃果の実家や神田明神はわたしの好きな神保町から歩いていける距離にある。コロナも収束ムードに差し掛かってきた12月、せっかく同じ都内に住んでいるのだから行ってみようと思い立ち聖地巡礼を決行。竹むらで揚げまんじゅうを買って神田明神で食べるなどした。

ラブライブサンシャイン Happy party train

無印を見てしばらくは他のシリーズに手を出さないでいた。μ's以外の浮気するのに抵抗があったというか、まだ守備範囲を広げなくてもいいんじゃないかという思いがあったからだ。 ただ、今年の3月くらいにyoutubeHappy party trainのPVを見て考えが変わった。 PVのロケ地が大分の豊後ということを知って、行ってみたいと思うくらいに気に入った1。 本編の舞台は静岡の沼津なのだが、大分への旅行を本気で考えもした。 まあ、結局はまだ行っていないのだが…

サンシャインの本編を見ていたときはちょうどサンシャイン水族館で コラボイベントをやっていた。それを知ってすぐに思い立ったが吉日とばかりに 出かけてみたりもして、少しずつ自分が活動的になっていくのを感じていた。

それから間もなく、沼津のホテルを予約していよいよ5/1, 5/2に沼津へ聖地巡礼をした。 このあたりのことは別の機会に書くことにする。

蓮ノ空 金沢

ちょうどJALで全国片道\7,000みたいなセールがやっていて、蓮ノ空の聖地金沢に行くことにした。 5/13-5/15の2泊3日、これも別の機会に書けばいいのだが、 目的はもちろん見晴らし台だ。早朝、駅前のホテルから誰もいないひがし茶屋街を抜けて 卯辰山に続く急坂を登る。舗装路を歩いただけだったのだが、これが初めての登山だったように思う。

もちろん金沢城兼六園にも行ったのだが、 一連の旅行で分かったのは、わたしは人のいない静かなところが好きということだった。 卯辰山には夕方にもう一回行ったのだが、混雑するひがし茶屋街を脇目も振らずに 通り抜けたのもこの旅行で印象的だったことのひとつだ。

登山の計画

わたしと登山を結びつけるのは卯辰山だけではない。 沼津の旅行計画を立てている時に、沼津には香貫山ヨハネでいうキネク山)があるというのは 知っていたし、ハイキングルートが描かれた地図にも目を通していた。 その時は時間がなくて香貫山にも行けなかったのだが。

旅行を終えてからも次はどこに行こうかとgoogle mapを見ながら考え続けていた。 はじめのうちは金沢に行ったというのもあって、富山の立山とか北陸三県を見ていたように思う。 ただ、初心者でも登りやすい山ということでやがて行き着いたのが 青梅とか軍畑の高水三山のあたりだった。まずはここに行ってみようと決める。 そのためには登山道具を揃えなくてはならない。

登山の準備

前述の通り半ば引きこもりだったわたしは運動に適した服などもちろん持っていなかった。 そして、これは後で問題になるのだが体力も持っていなかった。 旅行の時には連日朝から晩まで歩き続けてからハイキングも大丈夫だろうなどと考えていたのだが、 坂道を歩くのと平地を歩くのではまったくレベルが違うことを後に思い知らされることになる。

まずはできるだけ安く済ませよう、必要になったら買い足していけばいいという思いでユニクロに向かった。 で、DryEXというスポーツ用のパンツとTシャツ、エアリズムのインナーを買った。

  • ウルトラストレッチドライEXジョガーパンツ
  • ドライEXクルーネックT
  • エアリズムクルーネックT
  • UVカットバケットハット

総額\8,000くらいだった。 それから無印良品で\300くらいのプラスチックボトルと汗拭き用のタオルを買った。

登山靴とザックは6/3に神保町にある石井スポーツというところで買った。 これがコミュ症のわたしには大変であった。

まず靴。本格的なものは高いし、そもそもわたしにはまだ早いだろうというのも分かるのだが、 それにしても種類が多すぎて何を選んだらいいのかわからない。 店員に中々声を掛けられずにいたのだが、このままでは何も始まらないと意を決して声をかける。 それからはサイズを測ってもらって、登山はこれから始めるというようなことを説明して、 エントリーモデルと言われる汎用的というか初心者向けの靴に決めた。 登山のときは夏でも分厚い靴下を履いたほうがいいと教えてもらってそれも買った。

次にザック。これもとりあえず30Lくらいのを買ったらいいということは調べて分かっていたのだが、 やっぱり種類が多すぎるしどれが自分に合うのかも見たり背負ったりしてみてもよく分からない。 ここでも何十分も悩んでいたら見かねた(?)店員さんが声を掛けてくれて色々教えてくれた。 で、デザイン的にも気になっていたMAMMUTのザックを背負ってみたら、 身体にも合っているということだった。

最後にmont-bellの熊よけの鈴も買った。

  • Columbia YM5647 395 Grey Green, Mountain Red
  • パイネ PAINE メリノウールソックス(中厚) K5206B
  • Mammut Ducan 30 dark jade-black
  • モンベル トレッキングベル ラウンド ホワイト

総額\40,000くらいで、わたしとしてはかなりの買い物をしたのだった。

その後登山を続けるうちに、Mammutのザックに愛着をもつようになったというか、 色々ブランドがある中でもMammutのグッズを中心に情報収集をするようになった。 登山用品店に行くといろいろなブランドのグッズがあるわけだが、 このブランドが好きというのが1つあれば選択肢を大幅に狭めることができるので グッズ選びで迷う機会が少なくなるんじゃないかと思う。

終わりに

こんな風にわたしはラブライブを通して少しずつ外に出かけるようになっていった。 ラブライブと登山など何も関係ないし大げさな言い方かも知れないが、 ラブライブがきっかけでわたしの人生は大きく変わった。

初めての山に選んだのは奥多摩へ行く途中にある高水三山と言う場所なのだが、 6/5に登山を決行した。体力不足で途中で引き返すことになるのだが…

Footnotes

1 わたしの推しも果南ちゃんになった。

月と世界とエトワール

ストパニマリみてを足して二で割ったような世界観。
ストパニほど閉鎖的ではないしマリみてほど平和な世界でもない。
表紙からはほんわかした学園モノという印象を受けるが、内容はそうでもない。

月光館学園は初等科から大学まで一貫教育の全寮制音楽学校。
花形の声楽専攻の生徒の3割は辞め、そのうちの8割は編入生が占めると言われている。

ここにはエンゲージ制といって
作曲科と声楽科の生徒がパートナーを組むことができる制度がある。
まあ、公認の恋人制度のようなもので、声楽科の生徒は「歌姫」、作曲科の生徒は「騎士」と呼ばれている。
学園の歴史はかなり長く、主人公の舞坂よぞらと岸辺世界の祖母もエンゲージしていたし、
その時交わした指輪を孫の2人も交わすことになる。
もともとはたくさんの「歌姫」と「騎士」がいたのだが、
今は海百合と永遠しかいない。

歌姫は学外での広報活動を担っていて、
よぞらは学園唯一の「歌姫」海百合に憧れて学園への入学を決意する。

しかし、学園に入ってみると海百合には「歌姫候補を喰う」と言う噂が流れていたり、
彼女の所属する合唱部と生徒会の間には険悪な雰囲気が流れていたりと、
単なる憧れの存在と言うだけでは済まされない一面を持ち合わせている。
事実、よぞらのクラスメイト鏡薔子も早々に「喰われて」しまい不登校になってしまう。

海百合に憧れるよぞらに対して彼女の危険性を忠告したのが、よぞらの騎士になる岸辺世界だった。
岸辺家は名門の作曲一族で作曲科のなかでは永遠と肩を並べる存在でもある。
世界は祖母で月光館の教師をしていた譲葉(よぞらの祖母の騎士でもあった)から作曲を学んだが、
彼女は世界に「誰かを想って」音楽をつくってほしいという願いを残して他界してしまう。
そんな相手のいない世界はそれ以来、ピアノから遠ざかっていった。

ただ、よぞらと出会い二人の時間を過ごすなかで少しずつ変わっていき、
徐々に彼女のための曲を作るようになっていく。

この二人を引き裂こうと海百合と永遠が動き始める。
彼女たちはなぜエンゲージを解消させようとするのか、これにはもちろん理由がある。

もともと永遠も海百合も孤高の存在で、一人で活動することを好んでいた。
しかし、エンゲージ制ありきの学園の思想とは相容れず学園側から評価されないどころか、
非難されることも多くあった。
学園の思想に対する海百合の評価は「指輪ひとつ交換するだけで"至上の音楽"なんてもてはやされるのだもの。この学園は狂っているわね」という言葉によく表れている。そして、海百合の理想は「きっと月光館はもっと自由に音楽を表現できる場所になる」である。

利害が一致した2人はエンゲージをして活躍し、
最終的にはエンゲージ制を廃止して一応の目的を果たす。
ただ、エンゲージ制の廃止を目指した活動を通して仲が深まり、
最期には本当の意味でエンゲージすることになるのだが...。

一人ひとりの才能を花咲かせてほしい、エンゲージできなかった生徒たちはどうなるのか、
そういう想いは正しいのだが、二人のやっていることは中々えげつない。
退学、不登校に追い込んだり、よぞらの手首を縛って目隠しまでしたりと表紙からは
想像できないようなことをやってのける。
生徒会長の歌姫も海百合の犠牲者で、これをきっかけに生徒会と合唱部が険悪なムードになったり、
生徒会長もピアノを弾かなくなったりしている。

いろいろな犠牲は払ったが、最終的にはエンゲージなど関係なしに
皆が自分の才能を発揮できる学園になった...
学園がエンゲージにこだわるのは広告塔としての価値を見出しているからでもあって、
生徒の立場からしたら、そんな目的のために利用されるのではなく、
互いを思い合う本来あるべき歌姫と騎士を目指したい、目指してほしいということだろうか。

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ちなみによぞらのクラスメイト実塔ねね(さねとうねね)はカードキャプターさくらの知世ちゃんのような存在で、
よぞらのことをきせかえ人形のごとく扱ってありとあらゆる服を着せて楽しんでいて、
こういう学園モノにありがちなほんわかした雰囲気を醸し出すのに一役買っている。

ただ、よぞらに世界の写真を撮らせて、生徒たちの間で秘密裏に行われる
物々交換の材料に使っているなど、裏でやっていることは海百合同様えげつない。

 

 

 

2023/12/03(Sun) 扇山-百蔵山登山

スタートは鬼山-高畑山縦走で終点になった鳥沢駅
ここのトイレも非常に清潔で良い。ここから前回行けなかった倉岳山にも行けるし、
リベンジしてみてもいいかもしれない。

08:00頃に出発。東にしばらく歩いて踏切があったところで北側の道に入り更に進んでいく。
甲州街道に入って更に歩くと大月エコの里という柵で囲まれた農場?みたいなところに辿り着く。
もともとのルートではここには入らないで舗装道沿いに歩けばよかったのだが、
地図を見ないで歩いていたわたしはそのまま柵を開けて中に入ってしまった。
もちろん舗装路に抜ける通路もあるのだが紐で縛られている扉もあったりして出口を探すのに難儀した。
幸いほとんどロスもなかったし、富士山を見ることもできたから結果としては入って良かったかな。

 

多分高畑山だろう。

 

農場を抜けるとまもなく登山道に入る。1本道で迷うことはないし、急なところもあるが概ね楽に進むことができた。
わたしの体力がついてきているのだろうか。

扇山まで誰とも会わなかったが山頂は5人ほど先客がいて賑わっていた。
南側が開けていて、富士山とその手前の杓子山、左に御正体山がよく見える。
御正体山の手前にあるのが、二十六夜山だろうか。
北には権現山の方向を指す看板があった。いつか行ってみたい気持ちはあるが、多分マイナールートで誰も通っていないんだろうなと想像できる。

 

ここで買ってきた菓子パンを二つ食べて百蔵山方面に進む。

扇山を出てしばらくはひたすら急な下りが続いて慎重に歩くことを強いられるが、その後は平坦な道が続くようになる。
百蔵山手前にかなり急な坂というか岩場のような場所があってここが一番の難所だろうと思う。
わたしが通った時には下ってくる老夫婦がいて、道を譲るのに少し苦労した。

百蔵山は20-30人位いただろうか。お昼時というのもあってかなり賑わっていた。
それから、親子で山に登ろう的なイベントをやっていたのか子連れのグループが大勢いた。
ここも富士山がよく見えるが、わたしとしては人の少ない扇山の雰囲気のほうが好きかな。

 

ここでも菓子パンを一つ食べる。合計3つ買っていたわけだが、正直もっと食べてもいいんじゃないかと思う。
そもそも、鳥沢についた時点でお腹が若干空いていたのだ。

百蔵山からひたすら下りになるのだが、どうも親指が痛くなってよろしくない。靴紐の結び方が悪いんだろうか。

途中展望台があって眺めもすばらしい。
何がよかったかと言うと、高川山三つ峠、倉見山-杓子山、九鬼山、二十六夜山と今年登った山を一望することができるのだ。
この半年でずいぶんいろいろな山を登って、わたしも大きく変わったな、とそんな想いを抱きながらしばらく立ち尽くしていた。

 

13:20頃、猿橋駅に到着。
猿橋のトイレは鳥沢ほどではないが清潔だった。決して汚くはないけど和式しかない。

5時間程度の山行だった。駅からは百蔵山と扇山を見ることができて
あの稜線を歩いたんだなぁと思いながら電車を待っていた。

12月になって日も短くなってきたし、そろそろ雪が降るんじゃないかという心配をし始めなきゃいけない時期になってきた。
雪の降る前に石割山とか河口湖の黒岳とかも考えたのだが、計画を十分立てられていなかったこともあって近場の山に登ることにしたのだが...
まだまだ暖かいし、後1回くらいは雪のない山を登れるんじゃないだろうか。

幽霊列車とこんぺい糖

この本の存在は中学生くらいの頃から知っていて、当時から百合ラノベの名作として語られていたのを覚えている。絶版になって以来、プレミアがついて手が出せない状態が続いていたのだが、今回新装版として誰でも手に取ることができるようになった。

想像以上にダークな話だった。

中学2年生の海幸はキャバクラで働くシングルマザーのもとで育ち、父親が誰かも知らない上に
母親は育児放棄をしてしまい、祖母に育てられてきた。
風呂場で産み落とされた排泄物と自称しているところからも自身が生まれたことに
罪の意識というか、何の希望ももっていない様子が感じ取れる。
童顔ロリ巨乳の母親は男をとっかえひっかえしているような有様で、海幸のことを
自分の妹と紹介し、海幸にもお母さんではなくチコちゃんと呼ばせている。

生きる希望を失っている海幸がそれでも生き続けているのは祖母の遺言、
「チコちゃんを、お願いね」という言葉があったからだ。
しかし、海幸は物語冒頭で電車に轢かれて死のうと駅へ向かう。
結局、この路線は廃線になっていて海幸は死ぬことができなかったのだが、
そこで出会ったのがリガヤこと里ヶ谷千夏だった。
リガヤは幽霊鉄道を復活させようとしていて、海幸はその手伝いをし、最後には
その幽霊鉄道で殺してもらう、そんな手筈になっていく。

リガヤとの出会いは海幸を変えた。リガヤは有名な芸術家であったが、創作に没頭するあまり
食事も忘れてしまう有様で、海幸はそんな彼女の世話を最初はイヤイヤながらも、
そのうち自発的に行うようになっていく。望まれない子供と自覚していた海幸にとって
他人の世話をして、他人から必要とされる経験を得ることはどれだけ大切なことだったのだろう。
海幸はリガヤの従姉妹が営むパン屋でアルバイトをしているのだが、その目的だって
自分の命に掛けた死亡保険の保険料を支払うためで、その保険料は母の老後の足しにするため
でしかなかったのだ。リガヤとの出会いが母の呪縛?を解くきっかけになったことだろう。

しかし、リガヤとの出会いが死を思いとどまらせることになったのかというとそうでもない。
リコちゃんには幼馴染の生保レディ雪乃がいるのだが、これがリコちゃんのことをもうとんでもなく大好きでリコちゃんのためならどんなことだってする覚悟でいるのだ。
そうなると、死亡保険の5000万円も海幸の世話も必要ない、自分がいなくても雪乃がいれば
リコちゃんは生活していける...そう考えると自分の命を母に捧げる必要などないではないか、
という感じである。ただ、母親と幼馴染のことは紙面の都合かこのあたりのことは端折られてしまっているので、こんなダメ人間をなぜそこまで愛しているのかとか、この生保レディに本当にそこまでの覚悟があるのか?とか、そんな疑問は感じられた。だから、海幸が自殺に対する考えを大きく変えるのもどうも腑に落ちないところがあった。

リガヤはリガヤで単なる芸術家ではない、というか、海幸よりもヤバイのが彼女である。

ここで幽霊鉄道というのが何かというと、廃線になる前に走っていた電車は
リガヤの姉千織とその不倫相手が乗る車とぶつかって、乗客7人が死亡する事故を起こしたことがある。この事故の原因は心を病み死を決意した千織にあったのだが、多くの人が犠牲になったこともあって遺族であるリガヤは街を出ていくことを余儀なくされる。そして、姉を死へと向かわせたのはLIGAYAの石窯を作ったリガヤであった。
本当は姉と一緒に死にたかったのだが、なぜか姉は自身の主治医で不倫相手の男と心中を遂げた。
この姉の選択についても姉自身何も語らないから結局よく分からない。
妹には生きていてほしい、という思いなのだろうが、取り残されたリガヤは何とかして
姉と共に死のうという願いを実現しようとする。それが、幽霊鉄道の復活を試みる理由である。

リガヤは単なる芸術家ではなく、自身の死に場所を自ら作ろうとしていたのであって、海幸とリガヤは互いに自身の死を求めるという点では同じだったことになる。

犠牲者を模した人形に囲まれて、姉そっくりの姿に着替えさせた海幸に斧をもたせて
姉の轢死体と同じ場所を切断してくれと頼む、発狂したリガヤを姉の好物であった
金平糖のキス(!)で静める...そんなお耽美な世界が幽霊列車で繰り広げられる。

もとは文庫3冊だったものを1つにまとめたそうなので、説明不十分に感じるところも多々あって
展開に疑問を感じる部分もあるにはあった。生きる希望をただ一人の人、肉親である母と姉にしか見出せなかった2人が偶然廃線になった路線で出逢い、お互いがお互いの生きる理由になる。
作中でも女性同士ということが言われているが、それでも結婚というのはこういうものなのだろう。
一昔前の作品だが、今の時代の作品だったらこのまま本当に結婚したっておかしくないラストだった。

 

 

読んだ本とか

みかみてれん『百合に挟まれてる女って、罪ですか?』

みかみてれんと言えばあの乙宗梢にそっくりの接吻病患者が出てくるあのみかみてれんである。

kakuyomu.jp

 

数多の百合ラノベを執筆しているのだが、ラノベをあまり読まないのもあって手を付けたことはなかった。しかし、2週間ほど前に半額セールをしているのを見つけて購入してみた。

暴力団を思わせる神枝家と久利山家の間にはそういった団体で繰り広げられていそうな争い?が繰り広げられている。で、7本勝負で決着をつけようという話から始まるのだが、酒飲みだとかカラオケだとか平和な勝負を繰り広げている。争いというよりはもう組長同士も百合カップルなんじゃないかと。

そんなこんなで3対3にもつれ込んで最後の勝負が互いの家の秘蔵っ子が朝川茉優(あさかわまゆ)を落とすというもの。神枝と久利山のエージェントが彼女の働くメイド喫茶に入り込んでイチャラブが繰り広げられるのだが、そのイチャラブが結構刺激が強いものになっている。それで朝川茉優はあっさり籠絡されるのだが、問題は2人のうちのどっちも選べないというヘタレぶりでこれが原因で二人共振り回されることになってしまう。

全体通してイチャラブ百合えっちな内容なのだが、最終盤の伏線回収にはおぉと関心してしまうものがあった。

 

 

ティーブン・R・コヴィー『7つの習慣

時折読みたくなる自己啓発本。この種の本はビジネス書とか哲学とかいろいろ読んでいるほうなのだが、だいたい書いてある内容は根のところは同じなので、本を読む時間を実践に充てるべきではないかといつも思う。もちろん、有名なだけあって、書いてあることは全部正しい。色々な分野から例を引っ張ってきていて、読んでわかりやすい。ただ、問題は実践できるかどうかなのだ。実践できていないという焦りの気持ちから、もう一度読書をして何か正しいことをしているような気持ちになる...これの繰り返しだ。

死ぬときに後悔しない生き方をすべきで、死ぬときにもっとテレビを見ればよかったなどと考える人はいないだろう、ということが書かれている。そして、自分の葬儀の時にどんなふうに見送られたいか思い浮かべてみよという課題が与えられる。

私は友達がいない人間だから、私が死んだ時、誰が葬儀に来るのだろうか?というのが私の本音だ。だから、弔辞の言葉のことは置いておくことにして、死に際というと私はヘッセの『クヌルプ』を思い出す。彼も孤独な人だった。雪の中、道半ばで倒れた彼のもとに神様が降り立つ。そこで彼は私の人生に意味があったのかと神様に問う。すると、お前はお前にしか生きられない人生を生きた、そのことに意味があるのだと答えた。

私もこんなふうに生きて死にたい。自分にしかできないことをして、これが私の人生だったと思えるのならそれでいい。ただ、何も残さないで死ぬとなるとあまりにも虚しい。何かの本に人は世界に傷跡を残すことを望んでいるものだ、というようなことが書いてあった気がする。きっと私もそうなのだ。そして、それを成し遂げるためにより良い人間になりたいと思っている。

私の心に響いたのは前半の私的領域の部分であった。終盤の他者との関わりの部分はあまり感心が持てず、サラッと読み流してしまった。正しい人間になるために何ができるか、それから、第四領域の無意味な時間をいかに過ごさないでいられるか。特に私はyoutubeを常に見てしまっているからこの時間をどうしたら減らせるのか...

 

kindle Unlimited

今、3か月\99という破格の値段で申し込むことができる。あまり興味はなかったのだが、最近『山と渓谷』という雑誌を読んでいて紙で買うと1冊\1,300くらいする。このサブスクは\990だから、この雑誌を読んでいる限り元は取れるだろう。それに、対象の本の中にも興味ある本がいろいろあるし、まずは3か月試してみることにする。

自己紹介

私はアウトプットのできない人間で今までもhugoとかnoteとかいろいろなツールを使って自分の心情をネットの海に放出しようと努力をしてきた。hugoでHPを作って、github pageにあげてもいるのだが、まず誰も見に来ないからモチベーションが維持できない。noteは確かにスキしてくれる人もいるのだが、なんというか、個人じゃなくて何かの企業のアカウントみたいなのからしか反応がない。自己紹介の記事を書いたときには見た人=スキした人みたいな感じになっていて、一体どういうことなのかと疑問に思うほどだった。

今回はたまたまここで読書日記をつけている人を見つけて、私もこんな風に書けるようになりたいという思いからブログを作ってみることにした。いつまで続くかわからないが、とにかく感情を吐露できる人間を目指したい。